10 楽器について
楽器について 色々空想しますが。
量産品しかないサックスの世界では、
自分の理想とする楽器を作る事は、現時点では不可能です。
1ユーザーとして、発言力は全くありませんが。
何かのお役にたてればと思い、文章にまとめてみました。
1. オーディオ&フラット
自分の結論に達するまで 様々な経験をしましたが。
その中でも一番影響が大きかったのは、
PA・オーディオにおける 良い音と言う考え方です。
管楽器の奏者は、
「音が明るい(暗い)」
「音色が硬い(柔らかい)」
「音質が良い」
と言った事を、直感で感じ取って来た訳ですが。
この事は、「周波数・倍音」の成分で説明する事が出来ます。
例えば
音が明るい(暗い) → 「高域」が多い(少ない)
音が柔らかい(硬い)→ 「中域 倍音」が多い(少ない)
音質が良い → 周波数帯域が広い
と、言い換える事が出来ます。
音響やオーディオの世界では、
周波数特性に特徴がない状態を「フラット」と言います。
この状態では、機材そのものには、全く個性がありません。
癖が無い分、録音された音を忠実に再現する事が出来ます。
もし、楽器がフラットな状態ならば、
演奏者の要求を、そのまま音に反映する楽器になると考えています。
私は、フラットを 理想基準の1つ として捉えています。
(フラットでない 個性的な楽器も魅力的ですけどね ♪)
2. 材質による音の変化
多くの管楽器奏者が、金メッキの楽器が良いと感じるのは
メッキする事で、「中低域〜低域」の足りない成分を
補っているからだと考えています。
SAXカルテットで、弦楽4重奏のアレンジ物を演奏すると
バリトンサックスの音が、同じ音域のチェロと比べて
「迫力が出ない」
「何か物足りない」
「薄く、浅い印象」
と感じるのは、この不足している周波数成分が原因です。
リガチュア製作を通して
「ブラス」より「銅」の方が、低音域を多く含んでいる事が分かったのですが。
金属にこだわらず、
「プラスチック」
「セラミック」
「木材」
「紙」
「チタン」
「カーボン」 …etc.
まだ、色んな可能性があるのでは? と感じています。
コストパフォーマンスの為にも、
「薄く|丈夫で|軽く|高価で無い」
楽器用素材に期待しています。
3. 彫刻による音の変化
彫刻の有無で、楽器の価格に差がありますが。(¥4万〜)
どれだけ音に違いがあるでしょうか?
普通は、気にもしないと思いますが。
シビアな人になると、
「クリアな音が出る」
と言う意見を聞きます。
(最近は、彫刻無しモデルが
少なくなった為、比較が難しくなりましたが。)
と言う事は、「音質が良くなる」と言う事ではありませんか?
むしろ、彫刻を入れる事で音質を下げているのでは?
…と疑問を持っています。
他の管楽器と比べて下さい。彫刻の入った楽器は、サックスだけです。
フルートや、トランペット も彫刻は可能ですが、
オプションで入れる場合が殆どです。
凹みや キズを極端に嫌う管楽器奏者なのに、
何故 デフォルトで彫刻が必要なのか。
1度、見直す必要があるのでは?
と、考えています。
現在販売中の、彫刻なしの機種は
「ヤマハの入門用モデル」1種類のみ。となっています。
「値上げ・コスト高」の為なのか?
「昔からの習慣で行っている為」なのか?
「 製造過程で出来た傷を隠す為 」という説も。
(バリトンに彫刻無しモデルが殆ど存在しない 理由だそうです。)
せめて、彫刻無しのオプションが選べる様に出来ないでしょうか?
多くの人に賛同して頂けたら、この問題は 解決できると思います。
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