28 純正律と平均律(2)
私は、平均律を推奨していますが。
純正律の音程のトレーニングも日課として行っています。
基準音を鳴らして、スケールを行い
下記の数値を用いています。
しばらく続けてみて。
どうも低音域のうなりが聴き取りにくく感じて。
まだまだ 実力不足だな…と思っておりましたが。
数字で計算してみると、
高音域ほど、「うなり」の回数が
増える事が分かりました。
(何分、算数が苦手なもので…。 計算ミスはご容赦下さい。)
・
「うなり」は、1秒あたりに、Hz 差分だけ起きますので。
例えば、
440Hz で5度上の音を鳴らした場合
純正律(660Hz)と平均律(659.2)の差(0.732)ですので。
1秒間に0.732回うなりが起きる事になります。
(物理に 弱いのですが … 笑)
同じ5度の音程でも、
2オクターブ上は、2.93 Hz 差なので
メトロノーム表記(BPM)60で
3連符相当のうなりになります。
■ 高音域程「うなり」に対して敏感に
■ 低音域程「うなり」が聴き辛いです
・
実際に、倍音の無い サイン波(正弦波)でお聴き下さい。
※ヘッドホンを推奨(スピーカーの場合、箱が共鳴して高い倍音が発生する為)
(平均律の完全5度 全て 2cent の誤差です)
1760 & 2637 [Hz] 速い
880 & 1318.5 [Hz] ↑
440 & 659.2 [Hz]
220 & 329.6 [Hz] ↓
110 & 164.8 [Hz] 遅い(聴こえない)
もう一つの現象として、
音程が離れるに従って
「うなり」は だんだん弱くなります。
1760 & 1318.5 [Hz] うなり[中+]
880 & 1318.5 [Hz] うなり[大]
440 & 1318.5 [Hz] うなり[小]
220 & 1318.5 [Hz] 聴こえない?
・
[結論]
高音域の楽器同士程、音程がシビアになります。
音域の近い楽器程、音程がシビアになります。
逆に言うと、
低音域の楽器同士、[例] Tu & C.Bass
離れた音域の楽器、[例] Tu & Piccolo
は、音程に過敏にならなくても良い気がします。
(吹奏楽で、間違った チューニング方法に 時間を費やしていませんか?)
ただ、実際の楽器は 高い倍音を含む為
倍音と基準音が共鳴して、
「うなり」が聴こえる場合もあると思います。
私は、平均律の精度を上げれば
自然と美しい響きに近づくと考えていますが。
(音色・音量・音質・音価… と言った要素も含めて、音作りが必要ですが。)
高音域のユニゾンは、大変 繊細だと言う事が 改めて分かりました。
追記:
個人練習、合奏中も
常時チューナーを用いて
全ての音程を平均律で合わせられる様に、腕を磨いて下さい。
[初心者] 1.0秒以内に ±20cent
[中級者] 0.5秒以内に ±10cent
[上級者] 0.2秒以内に ± 5cent
上記ができる様になった段階で、
より精度の高い「耳」で合わせる事が必要だと考えています。
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